少年野球監督日記

学童野球監督歴6年 優勝目指して熱い戦いをするぞ!

少年野球 気持ちの良い 掛け声

少年野球 気持ちの良い 掛け声

 

少年野球で「声出せ~!」と怒鳴り声をあげている大人を見かけます。

非常に気合が入っており、熱意を感じます。

貴重な土日を時間を割いて

少年野球に捧げる熱意がこもっているのだと思います。

 

しかしながら、効果のほどは。。。

 

雰囲気が良く、声が良く出ているチームは

たしかに勝利に近づく傾向があり結果も伴います。

怒鳴っているということは???

しかし、「声を出せ~」と怒鳴っている状況は

〇声が出ていない

〇雰囲気が悪い

〇思ったプレーができていない

 

こんな状況を打破したいという思いから

「声をだせーー!(怒)」になっているんだと思います。

 

その結果

選手はどうするか?

 

「バッチこーい」「こーい」の連呼です。

とにかく何か言わないと怒られますからね。

 

なんとなく、にぎやかな空気にはなりますが

そのあとのプレーで四球やエラーが出てしまうと

 

もとの木阿弥、たちまち、シュン太郎の集まりになります。

また、コーチも「しっかりしろ!!!(怒)」

四球を出した投手、エラーした選手をつるしあげます。

ますます雰囲気は悪くなり、萎縮してしまい、ぎこちないプレー連発。

 

負のスパイラルに突入です。

悪い雰囲気、悪い流れを変えるには?

これはなかなか難しい。

攻撃で雰囲気を変えたいと思っても

こういう試合ほど、良い打球が正面を突いたり、

相手チームのファインプレーが飛び出したり、

積極的な走塁が暴走になったり。

なかなか、良い流れに戻せません。

こんな時どうするべきか??

監督がやるべき事は客観的な現状分析です。

スコアは何対何か?

イニングは?

時間は?(少年野球は時間制限あり)

相手チームの戦力は?

 

監督がこれらを分析し

選手にわかりやすく説明してあげる事です。

 

〇スコアの確認

1点差で負けているのか

5点差で負けているのか

この2つで戦術は大きく変わります。

 

これ以上点差を広げられると勝ち目なし?

2点差でも十分追いつける?

 

この答えを出してあげる。

 

どういう声かけになるか

1点もやれない時は

「集中しよう、できれば先の塁でアウトを狙うぞ」

「どこに投げるか確認しあえよ」

「外野のポジションはどうだ?ポテンヒットはあかんぞ!」

 

1点取られても良い場面

「このランナーは気にするな、1点あげよう」

「確実にアウトを取れるところでいいよ」

「ホームランはいや、シングルならOK、外野深めで」

 

という具体的な声掛けができます。

 

〇イニングの確認

序盤で暗い雰囲気なら

「まだ寝てるなぁ、エンジンかけようか?」

「その場で体動かしてみよう!」

 

中盤なら

「ここが踏ん張りどころ」

「このイニングしのげばリリーフ用意してるぞ」

 →ベンチメンバーも気持ちの準備できる

 

終盤なら

 メンバー交代で雰囲気変えて

「メンバー変わってるから初回やと思って!」

「0-0だと思ってやろう」

 

メンバーそのままの場合

「先頭バッターを集中しよう」

「思い切ったプレーで」

「エラーしてもいいけど、迷うのなしね」

〇時間がない時(負けてる時)

「急ごう」

「きびきびやろう、時間ないよ」

〇相手戦力を見て

実力が負けてない時

「大丈夫、自分たちのやりたいプレーに集中ね」

「1点とられてもいいよ、そのかわり正しいフォームでいこう」

「四球もOK、ヒットもOK、逃げの気持ちはなしね」

 

実力が負けている時

「良いバッターやぞ!どこまで打たれるか試してみよう」

 →打たれても投手の責任じゃない

  いい意味で開き直って勝負できる。

 

「ホームラン以外はOK」

「守備は集中してピッチャー助けてあげようね」

「強い打球くるぞ、準備、準備!」

 

結論

選手達は

雰囲気が悪いのも

声が出ていないのも

思い通りできていないのも

わかっています。

何かを変えたいと思っています。

 

でも、何をしていいのかわからない

どんな声をだしていいかわからない

 

指導者はヒントをあげる

それこそ日頃の練習で何をしてきたかを

思い出させてあげる。

 

練習でやったことを

ここで出すんだ!と勇気づけてあげる。

 

これが一番の雰囲気づくりだと思います。

罵声や怒鳴り声では、雰囲気がさらに悪くなるだけです。

 

怒鳴りたい、気持ちはよーくわかりますけどね。